日本語は滅ぼすべきだと?

http://d.hatena.ne.jp/filinion/20090214

日本語は滅ぼすべき。(なるべく計画的に)



きみ頭だいじょうぶ?(AA略)


いやー、中途半端にサヨクだったり、亡国的な言動はムカムカするだけですが、電波もここまで来たら清々しいですね。

長々と実例をあげているんですが、言いたいことは要するに

どうせ、伝統文化なんぞ継承しきれていないんだから、日本語なんてあってもなくても無問題だろ。だったら最終的に生き残るのは英語だから、日本語を廃止すべき。


というご主張ですが、論理が飛躍しすぎやないですか?

第一にそんな物は、どこの国でもあるだろうということ。今の中国の若者に文革時代や清の時代の流行言葉や表現を伝えてもニュアンスは伝わらないでしょう?

第二に歴史が断絶してしまうだろうと言うこと。なぜか、日本は戦前までの歴史は全部黒歴史であって、断絶した物であるという誤解があるけど、実際には面々と続いているわけです。(1945年の8月15日に突然、今の日本が現れた訳じゃないでしょ?)

確かに、徒然草の時代のことや、高度経済成長期の言葉の言い回しのなんか判らないかもしれないけど、それらの土台の上に今の文化があると言うことです。この人はOSをDOS系からNT系に変えるとか、ベータのデッキからVHSのデッキに変えるとか、鉄道のゲージをJRの在来線が採用する1067mm幅から国際標準で新幹線も採用する1435mm幅に変えるとかそういう次元で言語を語っているとしか思えないんですよ。

英語に一本化されるのは不可避という立場から、わざわざエロゲーのような萌え文化を上げて、「がんばれば日本語の痕跡を残すことが出来る」という趣旨のこと仰っていますけど、今でもTenpura・Sushiは言うまでもなく、Manga(漫画)・Karoshi(過労死)・Kaizen(カイゼン)・Kanban(カンバン・JIT方式の方)とかかなりの数が英語になっていることはご存じないのでしょうか?もちろん例に挙げているMoe(萌え)もですし、エロゲーもHentai GemeとかそのものズバリのErogeで輸出されていることはご存じない?

更に言えば、方言がどんどん無くなっていると仰っているのですが、数年前の方言ブームは?北海道弁の「なまら」が比較的最近出来た新しい方言というのもご存じないのでしょうか?

話を本題に戻しますが、文化云々とかいう観念的で情緒的な理由だけを挙げて反対するのは、論理的じゃないので私は好きではないですが、実は実利の面でもデメリットがあるんですよ。


それは、間違いなく、格差が広がるということです。

中期的には、日本語しか話せない低所得者層・高齢者層が相当数現れると思いますが、彼らへのフォローはどうするの?ということです。タダでさえ、高齢者層は格差が激しいのに、これ以上格差を広げたらエラいことになりません?生活保護をジャンジャン支給する大盤振る舞いするなら、もっと有意義なことに使えと言いたいですよ。

そして、もう一つ。今現在でも経理のような日本語を使わない仕事はどんどん中国に外注されていますが、これが英語になれば、かなりの数のホワイトカラーの仕事の外注が可能になります。すると、エリートとそうでない人との格差が広がっていきます。これは、英語圏で今まさに起きていることですが、給料は安く英語話者の多いインドへ何でもかんでも外注しようと言う動きが広がっています。公務員の数も日本はアメリカの半分なのに、民間がホワイトカラーを切り捨ててどこの誰がホワイトカラーを雇うのです?企業って(消費者もだけど)薄情者なんですよ。

というと、英語話者の多いシンガポールやインドの成功例を挙げる人が出てきましょうが、それは伸び盛りの国だったり都市国家だったりするから、英語のメリットを受け居ているだけです。これが日本なら、英米のように成熟した国ですので、デメリットが目立ってくると思います。英語を教える仕事がそれなりに産業になっているのは日本語があるからですが、それが丸々潰れるわけですし。

それにしても、明治維新以来何度も日本語廃止論が浮かんでは消えてを繰り返している歴史(英語じゃなくフランス語だったりするけど)も知らないで、ほんとうにこんな人が子供を教え育てて大丈夫かいな?と思いますよ。むろん教師たって、全員が全員金八先生のような「理想的な」人じゃありませんから、(もちろんそうあるのが理想だけど)角を立てても仕方ないと思いますが、こういう無知を公衆の面前にさらけ出したら、中山成彬先生みたいなお方からブーメランが帰ってきますよ。

第一、私が、日本語廃止が国策として決まった中で教員人事権を握っているならまず真っ先に、日本語しか話せないこの人を窓際において辞めさせて、バイリンガルの人を入れますね。だってなんで廃止する言葉しか話せない人間を雇う必要があるんでしょう?そういう想像力すらないんかね?


追記・僕と同様に経済から日本語廃止論を唱えている人がいたので、ツッコミをば。

日本語はないほうがいい
http://d.hatena.ne.jp/gettoblaster/20090214/1234641275

各種の産業にとっても、国内向けの商品をそのまま輸出できるというのは非常にありがたい話で、日本語捨てて英語にすることはいいことづくめに思えます。

言語の影響を直接的に受けるのは言語そのものが製品の商売。はっきり言うと、ソフトウェアやメディアや娯楽の世界くらいです。日本語が英語になったところで、他の言語へマニュアルを翻訳する作業は日本語→英語が減っただけで残るんだし、それに日本語を捨てるまでのメリットがあるのか私には理解できません。

もっとも、今ソフトと書きましたが、慣習がちょっとでも違ったらローカライズ作業が必要です。

http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/mediacenter/evaluation/faq.mspx
Windows XP Media Center Edition 2005 には、他の言語のバージョンがありますか?
はい。現在、アメリカ、オーストリア、中国、フランス、ドイツ、イタリア、韓国、オランダ、スイス、およびイギリス向けにローカライズされた製品が発表されています。


ほらほら、同じ英語を使うアメリカとオーストラリアとイギリスは全部ローカライズしているそうですよ。ひょっとして、慣習まで英語を使う国に合わせろと仰るのでしょうか?それって「日本の文化を全部捨てろ」と言うようなものです。

日本語が参入障壁になっていて、そのおかげで国内産業が守られていると言う面はありますが、その障壁の中の経済はどんどん衰退していくだけ、早めに壁を壊して開国するしかないでしょう。


意味不明。世界のどこに行ってもTOYOTAの車を見ないことはないんだけど?あと、かのデフレ不況時に日本のガンと名指しされたのは、「建設・流通・金融・不動産」だったけど、それらのうち不動産以外の業種は製造業程じゃないとはいえ、海外に進出している事実は無視?

携帯電話のことを指しているなら、それは日本人の要求がうるさすぎたり、独自規格と言うだけで言語は関係ないじゃないかと。実際昔はNOKIAやモトローラ、今は韓国LGやサムスン製の携帯もあるし。

少子高齢化でどんどん衰退していくというなら、アメリカ人はサブプラ危機が崩壊するまで、借金しまくって消費していたわけだし、消費が人口に正比例するとは限りません。仮に、人口が半減したって尚イギリスやフランスと同じくらい人口が居る大国ですし、仮に衰退の一途を辿る国だとしたら、そう言う国に参入したがる会社がどこの世界にあります?

あと、日本衰退論の理論的支柱だった1人辺りのGDPとか生産性もこのところの通貨高でどんどん上がってきています。このことから言っても経済性でも日本語を捨てるメリットがどこまであるのか理解が出来ません。


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この記事へのコメント

2009年02月17日 11:01
一億人以上という内需に支えられ日本語は生き延びるわけです。しかもこの濃密なネットワークの中から新しいサービスが生まれ世界で売れると。
何十年もかけて世代が入れ替わっていくことを議論するなら、自動翻訳機の完成のほうが速いかと
何にしろ我々は日本語と心中せざるを得ないわけですね
2009年02月17日 19:38
元ネタのひと、後のエントリーで何十年もかけて世代を入れ替わっていく度に徐々に英語に切り替えるとか言っているけど、それ余計墓穴を掘っていますよね。

そんなことやるよりも仰るとおり、自動翻訳機の方が早そうじゃん。
あんにゃもんにゃ
2009年02月21日 15:13
この人、ブログタイトルが”小学校笑いぐさ日記”だなんて、誰かに密告されたら教師人生オシマイっぽくないかなー。2月20日は、通常営業だってさ。この言語感に知性を感じないんだな、だから日本語を放棄してもかまわないんだろうね。
2009年02月21日 16:12
確かに、あまり教職という割には知性を感じないですねえ。
もっとも、この人じゃないですけど、教員の原発見学の感想文が載っていたんですけど、「小学生の作文?」と思える程レベルの低い感想文がネットに掲載されていたのを見て、「おいおい」と思ったことがあります。
sgs
2017年04月19日 19:02
どっちもどっちだお

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