本社所在地と関西の地盤沈下(前編)

井上さん障害報告さんのブログで話題になっていたのですが、

たしか、70年代には大阪という土地は転出超過が始まっていた記憶があります。つまり、大阪は人口減少が、都市の活力を奪いさらに人口減となる悪循環が、東京(と名古屋)は、人口増がさらなる活力を産み、人口増加をする好循環が起こっている(いた)のは間違いがないでしょう。

このことを、堺屋太一氏は「業界団体を東京に置かせ、業界団体と地方企業の折衝の煩雑化を意図的に起こさせることで東京への一極集中を図る」という陰謀論において解法を図ろうとしているのですが、しかしながらサントリーとか日清のような規制とか業界団体とかとは縁が遠そうな企業でも東京に本社を移転する動きがあったりするのは、財界人からは大阪という土地がビジネスをやりづらい土地であると認識されているのは事実なのではないでしょうか?

わたしはどうも、いわゆる工場三法(大都市での工場進出を禁止する法律)も関西圏にはダメージが大きかったのではないかと思うのですよ。堺屋理論ならトヨタ、スズキ、マツダ、ヤマハは全部東京に本社を移転していなければおかしいけど、そんなことはありませんよね?(まあ、役員は東京に常駐しているケースが多いそうですが)

これらの会社は工場と本社が一致しているケースが多いことから見ても、本社所在地の条件として「業界団体や霞ヶ関との折衝に便利なところよりも、豊富な労働力があるところ」という風に見なしている可能性が高いのだと思います。

もし、この「豊富な労働力」というメリットが「工場新設が出来なくなる法律」が施行され、地方への工場進出(移転)が盛んになると、地方に行くのに一番便利なのは、結局の所は東京ですし、折衝にも便利なわけで自ずと本社所在地のメリットは「東京>地方」ということになるでしょう。

他にもメディアが東京に過剰な好印象を与え続けたことで、何かをやりたい若者達が挙って東京に集まるようになって、ベンチャー企業が大阪では全くと言っていいほど育たなくなったりしたこともあるでしょうし、また今年の年始の「相棒」で小野田さんが「京都は何千年もの間、怨念と暮らしている」とか言っていましたけど、伝統というのはしがらみとほぼ同義な訳で、いわゆる被差別部落とか在日コリアンが関西に非常に多かったり、差別が深刻であると言われているのはまさにそうしたしがらみと無関係ではないでしょう。

そうしたしがらみが関西の活力を多く奪ってきたことは事実としてあるのではないでしょうか?
関空についても言いたいことがあるのですが、それは後編に続きます。

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この記事へのコメント

かせっち
2010年01月08日 23:42
私が住む浜松は楽器メーカーの本社機能が集中しております。ヤマハや河合楽器は創業地なので当然としても、面白いのは電子楽器メーカーのローランド。元々大阪で創業し、本社は大阪、開発拠点は浜松でしたが、近年本社も浜松に移してます。確か税金絡みの話だったと新聞で読んだ記憶があります。

他にもハーモニカやオルガンの鈴木楽器(ハモンドスズキ)や中小のピアノメーカーが集まっている地ではあります。大中小の楽器メーカーの創業地という歴史的経緯や、霞ヶ関詣でする必要がなさそうな業界ということもあって、東京に移転しないのかもしれませんね。
ハーデス
2010年01月09日 03:38
 堺屋氏は脳味噌が20年前から止まっているみたいなので、参考にならないと思います(苦笑)

 現実には業界団体は霞ヶ関から離れていっているし、例えば地方自治体の東京事務所の活動もう10年以上前から縮小していたりします。
 
 なんでも霞ヶ関にからめるところが、彼の限界だと思いますし、それを面白がって(あるいはバッシングのために)受け入れるメディアもやれやれ・・という感じです。

 ではなぜ?というのはおっしゃるように東京の一極集中と2本社体制ではもうコスト的に持たなくなったのだと思います。

 それと今は橋下リスクもあると思います(権力者の一声で税制など経済的基盤が変わることは大きなリスクです)。
 ので、今後も大阪に本社が戻ってくることはないのではないかと思います。
2010年01月09日 08:46
>楽器
確か、浜松に集中しているのですよね。
大企業は東京に本社を置くことが絶対的な条件ではないという好例かも知れません。

> 堺屋氏は脳味噌が20年前から止まっている
「平成三十年」という10年前に執筆された小説があったのですが、科学考察がめちゃくちゃだったみたいですね。20年前どころか、70年代で止まっているのではないでしょうかね?

>権力者の一声で税制など経済的基盤が変わることは大きなリスク
以前、企業にチャイナリスクに何があげられるか聞いたら、トップは「技術漏洩」でも「暴動」でもなく、「政策の朝令暮改」だったようですね。正直、民主政権になって日本全体が大阪を笑えない状態だと思いますが。
かせっち
2010年01月09日 12:31
メーカーに関して言えば、工場よりも研究開発拠点に近いところに本社を置くのではないかなと思います。

工場で何を作らせるかは本社が決めることで、そのネタを提供するのが研究開発拠点。となると、経営判断を速く行うには本社と研究開発拠点が近い方がよい。一方で工場は生産コストが最小になるようすればよいので、本社が近くにある必然性はないと思います。

また、研究開発よりもマーケティングや官庁との折衝が経営を左右するような企業であれば、首都圏にあった方がよいかもしれません。結局のところ本社機能も企業の一組織と考えれば、経営判断を最も効率的に行える場所に置くというのが本筋で、東京本社という見栄や業界団体での立ち位置なんてのは二の次なのではないでしょうかね。
2010年01月09日 21:37
結局は70年代に移ってそのまま、という場合が多いので本社は東京に集中したままなんですよね。そしてその本社に対してサービスを売り込む会社も東京に集中していると。イトヘン企業なんかはハイテク素材企業と中国に服作らせて日本で売る商社のどっちかになってるので大阪に帰ることはないんですよえ

平成30年はなぜか手元にサイン本がw
Wiiぽい話とか中国の金満ファンドとかあって今読むと当たってなくもないよね、みたいな
ハーデス
2010年01月10日 00:41
 ちなみに情報の集中や、第三次産業が過半を占めること(人口が多い方がサービス対象が多数であったり豊富であったりする)なども東京依存を高めていると思います。

 しかし本当に民主党リスクは大きいデスねぇ・・。役人的にもメディアで言われている「抵抗」以前に、そもそも雇用も含め経済をどうしたいのかさっぱり伝わってきません・・。
2010年01月10日 17:14
>経営判断を最も効率的に行える場所に置くというのが本筋
結局そこなんですよねえ。堺屋先生は結局官僚OBなだけに、
「官にあらずんば人にあらず」という考えが強いんでしょう。

>ハイテク素材企業と中国に服作らせて日本で売る商社
ハイテクならまだ大阪でもいけるかも知れないけど、後者はもう東京じゃないとダメでしょうねえ。

>情報の集中
確かにそれは深刻ですね。娯楽くらいは地方で作ってもいいじゃないかと思うけど、地方でコンテンツ作る会社と言えば、カプコン、任天堂、レベルファイブ、京アニと、東映の京都撮影所しか思い浮かばなかっただけど。

2010年01月10日 18:27
直接授業を受けてお話もさせていただいたんですが、そういう感じはしませんでしたね。
というか官に媚びた民と民に媚びさせる官に厳しいような気がします。
2010年01月10日 20:04
「官にあらずんば人にあらず」というのは語弊がありますが、なんて言うか物事の考え方の根底が官が起点になっているというかそういう感じを感じます。
a
2013年03月14日 22:00
在日朝鮮人は関東の方が多いけど

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