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<<   作成日時 : 2011/05/17 20:18   >>

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かつて、島秀雄という新幹線を開発した人が「美しい物が早い」と言いながら0系を開発していたエピソードが紹介されていましたが、物語も「美しい物が面白い」といえるのではないでしょうか?

この場合、何が美しいかと言えば、物語の構造がと言うことです。大塚英志の「キャラクター小説の作り方」という本によれば、物語の構造というのはある程度決まっているというのです。
それはすなわち、

  1. 物事の欠落
  2. 課題が示される
  3. 解決
  4. ある状態に至る

ということだそうです。これを一言で言えば<欠乏>→<欠乏の解消>ということなのですが、この<欠乏>→<欠乏の解消>というのが物語の基本的な構造であり、それを元に、いくつかのサンドイッチの具となるような法則があるとされています。

例えば、<試練が与えられて、それを達成したり>、あるいは<禁止されていることを犯す>こと(例えば千と千尋の神隠しなら、冒頭の千尋の両親が千尋の制止を振り切って食事をして豚に変えられましたね)あるいは、<人を欺いたり>、<脱出を試みたり>と様々な「具」があるそうです。(もちろん他にも色々法則があるのでしょうが)

この4つの基本って、考えてみたら私が「おもしろい話だな」と思える作品(昨今の萌えアニメと言われている作品も含め!)が忠実に守っているということがよく分かるのです。そして、セカイ系と言われる作品も多かれ少なかれ守っていることにも気付かされます。

また、個人的に「これは、つまらない」と思う作品は、どうも、だんだん物語の基本から外れてくることが多いことも分かってきました。つまり、「面白い作品≒物語の構造が美しい」と言えるのではないでしょうか?

ところで、最近はこの物語の構造が無視され、エピソードだけが、ただ羅列されているような話があります。萌え4コマと言われる作品(の一部)がそれです。しかし、一見欠落しているそれらの作品ですが、外部(読者)も含めた視点で見てみると、この物語の法則が満たされているように思えます。読者の萌えたいとか癒されたいなどの欠乏に従った作劇がなされているのです。

誤解を恐れずに書くと、こうした話の登場人物は人間と言うよりも、むしろ小動物の方が近いのです。猫たちがじゃれ合うビデオとか、写真集とかがありますが、物語と言うよりもむしろそっちの方が近いのです。読者にそうした欠落を満たすためには普通の物語の作劇とは違った高度なセンスが必要だし、もちろんそうした需要だけならニッチも良いところです。

そうしたせいか、そもそも萌え4コマの特異性を事実を理解している人って余りいないような気がするのです。だから、萌え4コマがアニメになると(原作と比べると)妙に物語チックになってしまったり、萌え=エロと勘違いするような作品が生まれてしまいがちです。

ところで、こうした読者の欠乏を満たすための作品というのは、実は多くの二次創作が持っている性質なのではないでしょうか?明るい作品では暗い作風の、暗い作品では明るい作風の同人誌が人気を博すと言われているとおり、本編に足りない物を補完したいという「欠乏」を満たすために同人誌という物は存在するのです。

更に言えば、読者の欠乏を物語で解消するというのは、何も同人誌に始まったことではないでしょう。例えば、ハーレム物の話は、「もてない男」の欠乏を満たすための話しと言って言えなくはないわけですし、江戸時代の旅行記は当時のハードルが高かった旅行の代替行為に他ならないのだと思います。

つまるところ、一見斬新に見える事柄も分解すれば何のことはない物語の法則のうちにあると言うことなのです。

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